今回はレストアやります
Z1-R
人気があるのだかないのだか
たまにはZやろ!!
そう思ったときに、程よいぼろさのこの車両を発見しまして、入庫しました

程よいのかどうか
写真では綺麗に見えますが、えらいことになってる箇所もあります

まーそこを何とかするのが、僕のお仕事
がんばりましょうかね

しかし高いんです
このぼろさでも、結構しますね
Zって奴は
SRなら7−8台は仕入れれる金額です

シートベースはもう粉になっております
修復はできませんね

マフラーは社外品がついております
これで行くかどうか
悩むところです

キャブは案外綺麗なんです
まあ、どーせばらすのでどうでもいいんですけどね

というわけで、ばらしていきます
連結もばらして、外せるものは全部外します

ここで錆びのひどい部品をメッキに出します
ノーマルはユニクロメッキですが、レストアといえどなにもそこまで拘らなくてもいいでしょう
強くて綺麗なクロームメッキに変身です

その間に、キャブボディーや連結ステーなどのアルミパーツをブラストして、そのあとに磨き倒します
これでもかって程に、磨き倒します

そしてだめもとで注文していたパーツたちが入って来ました
結構あるモンですね
純正パーツ

ガスケット類と、キャブ同士をつないでいるフューエルパイプです

磨き倒した連結ステーにクロームメッキのアイドリングアジャスターステーをつけます
このマウントのボルトなんて、バイクにつけてしまえば見えないんでしょうが、2度と錆びないでくださいという気持ちをこめて、ステンレスボルト

そこへキャブを4個セットします
これまたステンレス皿ねじ
見えなくてもいいんです
自己満足なんです

ガスケットを新品にして、これまたステンレスボルトで蓋をします
ヘキサゴンボルトなので、ノーマルのプラスねじよりなめにくいです

ここ、死ぬほど硬かったり、なめ倒してるねじがついてたりしますからね

ということで完成!!

上の蓋は同調をとるときにまた外すのでここでは仮止めです

 

次にこの2点のスチール製品
フェンダー、タンクともに錆でペイントが盛り上がっております

塗装を剥離して、溶接で直しますが、いっぺん錆を完璧に取りましょうか

次にアッパーカウルを外しますが、取り付けのボルトがボキボキ折れます
4本中3本
ほんまに

慎重に真ん中に穴を開けて折れたボルトを抜くんですが、ナットの周りはプラです
ドリルの熱で溶けないように、ちょっと進んでは水をかけて冷やしの繰り返しです

ほんまに

次はテールランプです
ナンバーのマウントが片方もげております

どーせカワサキに注文しても欠品なんでしょう

溶接で直しますので、塗装は先にブラストで剥いでおきます

ナンバープレートの穴のピッチは120ミリです
どんぴしゃのプレートも作っておいて

そいつを溶接します
肉厚なので、元よりも強度は増しました

とかやっていると、在庫のZ400LTDのガソリン漏れが止まりません
キャブを外してチェックしてみると、キャブ同士の連結パイプにひびが入っております

そら漏れますよ

そしてこれがカワサキ     欠品・・・

つくらなしゃーないすか
溶接でT字にしますので、ひずみの少ないステンレスをチョイス
外形9ミリ・・・・ 10ミリの材料しかない

外周を1ミリ削り、中に4ミリの穴を開け、Oリングの溝を切り、連結部分の穴を開け。

なんちゅうもん欠品にしよんねん!!

慎重に溶接をしましたら完成です
バックシールドをとっていないので、最後に再度ドリルでもんでOKです

完璧に漏れが止まりました
買っても1000円しないパーツ

まあ、旧車を触るってことはこーいうことですね

Z1Rといえば、まだこんな状態です
だって、ねじがあちこち折れるんですよ

あっちゃこっちゃのネジを折りながらもここまでばらしました
スタッドは丈夫なんですね この人

ヘッドのエキパイを止めているスタッドボルトを抜きます
ダブルナットって奴なんですが、これがまた面倒なんです

たまにはちょっとした裏技を紹介します
そんな大層なモンでもないんですけどね

このように2つのナットをきつく抱き合わせます
ここまでは普通のダブルナットです

この時、ナットはステンレスを使う方が強度があっていいようです

そしてこのように2つのナットの面をそろえます

で、インパクトで2つのナットを両方くわえまして、一気にぶりぶりっと緩めますと、どんなに固着しているスタッドもシュルシュルって具合に抜け出てまいります
ナットだけが緩んで来ましたら、もっと2つのナットのテンションを上げて再度チャレンジ

インパクトが無い場合は、ラチェットでオリャっと、どつき回し
これで抜けないスタッドはございません・・・・

と思います

見るからにサビサビスタッド君
この技で8本抜きますが、まあ普通にやるより10倍早いです

シリンダーのスタッドもこの技使えますよ

フロントスプロケットカバーが割れております

なにかと面倒かけてくれますね

アルミ溶接は鉄やステンよりもペイントやら油を嫌います
きれいきれいして、破片を合わせて

ひっつけて、削ります
このようにぶつぶつがある場合は、またそれを埋めていきます

 

フェンダー、タンクともに綺麗に修復できました

こんな感じで、膨大な量のパーツたちをブラストします
ホイールはツートンなので、シルバーに残すところは先に磨いておきます
写真がへぼでよくわかりませんね

ホイールができました
タイヤ、チューブを新品にして、いい塩梅のホイールに生まれ変わりました

フォークも完成です
インナーチューブ、シール類、クリップを新品に変え、アウターチューブはバフでピカピカ

お手伝いさんもにこやかになります

ブラスト、パウダーコートから帰ってまいりましたフレーム
組んでいきましょうかね

出来るだけノーマルルックにするつもりですが、リアサスはカヤバ製です
悩んだ挙句ノーマルとよく似たタイプにしました
30年以上前のショックは使いたくないですからね

程よい見た目と、現代の性能を兼ね備えております

サイド、メインスタンドをつけました
両スタンドはガンコート塗装です
かなり強力な塗装なのでスタンドにはもってこいです

こちらはリアキャリパー
これまたガンコート塗装です
溶剤に最強の耐久性を持つガンコート
キャリパーには最適な塗装です
ボルトはもちステン
ついてしまうと見えなそうですけど

両足とも組みあがりました
タイヤはブリジストンBT45
ホイールは塗装後、バランスをとって装着です

あのオンボロが、生まれ変わりました

次にエンジンを組んでいきます
ガンコート塗装から上がって来ましたクランクケース
ミッションやクランクシャフトのチェック、計測が終わればいよいよドッキングです

Zのクランクは簡単ですね
すっと入りました

今回は極力ノーマルルックに仕上げますが、スタイルを崩さない程度に良い物は使っていきます

ボルトのステンレス化なんかはそんな感じでしょう

で、次はヘッドを組みますが、その前にカーボンぼりぼりバルブを綺麗綺麗していきます

エー塩梅に仕上がりました
この後擦り合わせをして、バルブステムシールを換えて組み込みますが、4気筒なのにバルブが8本
シンプルでいいですよ

大体はこの倍ありますからね
作業も半分で済みます

フロントキャリパーもガンコート塗装 ステンレスボルト オーバーホールで完了です

メーターも出来上がりました
メーターボディー、ステー類を綺麗に塗ってOKです

テール廻りです
普段ならこんなでかいテールランプはポイなんですが、今回はレストアなんで。

このふるっぽさが逆に素敵です

リアフェンダーは汚かったのでウレタン塗装です

で、こんな状態で先に受注のお仕事が溢れてまいりまして
長くほったらかしにしておりますと。。。

この状態を見てお客様がつきました
あーだこーだと相談しておりましたら
「足回りを換装 それに伴ってフレーム補強もしろ!!」

せっかくパウダーコートしたのに・・・

オーナーには逆らえません

心で涙を流しながらパウダーコートを剥いで溶接していきます

定番の位置にほりこんでいきます

 

しかしTIGでは手が入らない

埃をかぶった半自動溶接機
また動かしますかね

このお客様
ZRX1100 ZX14 ZZR400を所有しております
で、ZRX1100 前に両足をかなり高価なパーツに交換し、余ったノーマルパーツがこちらに。

お客さんが持ってきてくれたZRX1100のスイングアームとホイール それにえらい高価なタイヤ

つける為には、かなりの不用な部分をカットしました

フレームとの幅も合いません
シャフト径も違います

地味に大変な作業ですよ

そしてせっかく綺麗に仕上げたセンタースタンド
スイングアームに激突

これは使い物になりません

バックステップを付けるそうですので、ノーマルリアブレーキアームシャフト この辺をカットしていきます

さよなら パウダーコート
そして ありがとう

次は前足もごっそりとZRX1100に

なんだかこちらも地味にちょっとずつ違いますよ

色々とカラーを作ったりして付けましたら
なんということでしょう

ハンドルストッパーがZは後ろに
ZRXは前に

どこまで僕を苦しめますか

Z側のストッパー部分をカット
で、ZRXステムに合わせたストッパーを前に溶接

今度こそさよなら
パウダーコート

苦難の末、両足がつきました

しんどかった

しかし、スイングアームにサスをつけるとフレーム側のサウマウントの長さが足りません

さらに、身長2メートル弱あるオーナー様

「車高 思いっきり上げてや」

サスマウント 作りますか

この丸棒を旋盤でガリガリ

できました 
これをフレームに取り付けますよ

で、もう1年以上 Z1R やってます
というか やってませんでした
そろそろ オーナー様にドツかれる シバかれる
このオーナー様 今 とっても仲良くしていただいている方です
毎週のように 昼ごはんに焼肉を食べさせてくれたり 夜もあちこち連れて行ってくれます
ツーリングにも数回 ご一緒させていただきまして とても大好きな方なのですが・・

怖い

このページを読んだオーナー様
「2メーターもないわい!!190センチじゃい!!」
あかん 怒ってる

で、季節も良くなり なんでももうすぐ誕生日だとか
「それまでに仕上げな 笑いながら刺すからな」

まだ死にたくない!!
というわけで、カウルを付けました
フォークが太くなったので、ノーマルのステー類は使えません
一からオーナー様に持っていただいて溶接やなんやで作ります

下側は取るところが一点しかないので、横にも縦にも力がかかっても良い様にT字でステーを伸ばします

見事 カウルがつきました
ご満悦のオーナー様
これでもうちょっと ほったらかせる

いや あかん はよせな刺される!!

で、前足をつけたときから ずっと億劫だった事
それは ハンドルを切るとフォークがタンクに当たるんです
ハンドルストッパーで切れ角を狭くするにも限界があります
で、以前 切れ角の極端に少ないバイクに乗って「こんなん面白くない」
そう感じた僕
何とか切れ角をそのままに 仕上げたるねん!!

ステムのオフセット量が かなり違うZ1RとZRX1100
叩いて凹ませますが それではどうも良いラインになりません
切って 新たに作りますか

と、時を同じくして 腰痛が・・
もう中腰が辛くて辛くて
そんな時 過去に腰痛で整備士をやめた経緯のある常連さんが来て
「俺に任せとけ!!」

なんて良い人なんや

腰痛先輩と共にあーでもない こーでもない
と、出来上がりました
内側にアールの利いた鉄板を組み合わせ これでハンドリングはそのままにZRX1100ステム
使えます

タンクの形状が変わる?
そんなもん 乗り心地には 二の次の話です
でもね 極力 横から見た形状 これを損なわないように やりましたよ

ちょっとわかりにくいですが、ハンドルをいっぱいに切ったところです
スレスレマンボー
でも当たりません
あとは溶接を綺麗にしてパテあるのみ!!

で、メーター周りが寂しいと
ちょっと作って見ますか
しかし、腰が痛い。。。
またまた手伝いにやってきてくれました腰痛先輩
彼 整備士経験者ですし その上 かなり神経質
こんな仕事は神経質な人に限る!! 

こんな事もあろうかと、先に揃えていたインジケーターランプ
それらと、キーシリンダーを取り付け、メーター達をかわすように切り出したスチールプレート
更に曲げをいれ表情豊かに

腰痛先輩
ありがとうございます

で、次に億劫な事
足回りを換装するとついてまわる問題 チェーンラインです
オフセットスプロケットなんて1mm単位で売ってません
大体ドライブ側のスプロケットをオフセットして 合わすのはリアスプロケット
ここではハブを旋盤にくわえて ドリブンスプロケットの台座部分を削っていきます
どれだけ削るのか その数値を出すためにレーザーをあて 測っていきます

大方 作業が終わったので フレームを塗装
綺麗に仕上がりました

 

左はネック部分です こちら タンクを内側に寄せ フレームに干渉したのでその部分を切り取り それよりもかなり分厚いプレートで溶接
のみならず 交差するフレームにプレートを追加
これで 肉抜きする前よりも強度は上がっております
右は新サスマウントです
こちらも絶対に折れないように裏側にも補強プレート追加

足回りをつけました
ドリブンスプロケットはギア比を計算して40丁

写真ではわかりませんがZRX1100のハブよりもスプロケットが数ミリ内側についております
これでチェーンライン ばっちし!!

この状態でご満悦のオーナー様
怖い人なんですよ この人

で、前回 身長190センチと書きましたが
「187じゃい!! 書き直しとけ!! 殺すぞ!!」
はい 187です
殺さないでください
すいません

腰下を載せ、WPC加工済みピストンを組み付けました
いい仕事してくださいよ
殺されますから

シリンダーを組み カムシャフト装着
こちら ヨシムラ ST−L1です
新品です
これが高い
怖いオーナー様がRSタイチで買ってきたものです
「組んだところ見せろよ!! お前 組んだゆーてノーマル組むかも知らんからな!!」
そんな恐ろしい事しませんよ
高価とはいえカムシャフトより命の方が大事です

で、カムスプロケットもつけずに何をしているのかと言うと

プラスチゲージでクリアランスを計りました
全箇所 合格!!
しかし、シム
これが全箇所不合格!!
注文している間に

バーネット クラッチセットを組みつけます
この車体 ばらした時にはスプリングが一本折れていました
こんな太いバネ 折れる事もあるんですねー
ディスクもバネも新品で安心 安全 モーマンタイ
ちなみにバネの位置は撮影用です
本当はこの外側です

バックステップ装着
フレームにこれにあわせてプレートを溶接しておきました
このステップはオーナーの別の愛車
ZX14に付いていた物ですが、「しんどいわい!!」と外したものです

で、トルクロッドがないやんか!!
あ そうか
というわけで 作る? どうする?
カワサキで見てみると2000円ほど
そんなに安い部品ですか これ

ZRX1100の足回りをごっそり移植
ブレーキも対抗6ポット
「ここまでしてトキコですか?」
「トキコ あかんのかい!!」
「いえ これでいいです!!」

オーナーのこだわり
ブラックチェーン
これがね 写真では反射して汚く見えますが かっこいいんですよ
スプロケはギア比を計算してちっこいのん

メーター周りが完成
インジケーターを新設してバッチシ

で、エンジンを途中まで組みまして しっかり回るかどうかチェック
重い セルがとっても重い
バラしてみると、磁力がゼロ
ワッシャすら引っ付かない磁力
こりゃアカン と ヤフーオークションで中古を安くゲット
届きまして バラしてみると オーノーウ
これも磁力ゼロ

もーいや
というわけで 強化型の他車種流用 新品
0.6KWがこれなら0.8KWらしいです
OKですか?

で、ヘッドカバーを組み付けました
ガンコート塗装に目玉部分はバフ
ボルトはモチステンレス

そしてそして FCRブラックボディー装着!!
これが高い!!

で、ハイスロ スイッチ類を付けました
このハイスロ 何とかライオン ってなメーカーらしいですが、2万円ほどします
ハイスロに2万円!!
でもね、よく似た中国製 これを以前つけたことがありますが
やっぱり2万円 するだけのこと ありますよ
精度抜群
のみならず アクセルワイヤー
インナーケーブルのみならず 外側の金具部分もステンレス
こりゃ すごいですよ
絶対 錆びますからね ここ

作業は着々と進みます
マフラーはカーカー製 Z1用をオーナー様がどこかで中古を買ってきました
合わせてみると、ブレーキアームが踏めない
そして スイングアームに当たる
切った張ったの始まりです
オーナー様を呼んで 「どんなラインにします?」
「ショートでな カチ上げ!! 男はそーいうモン!!」
というわけで、マフラーを3つに切断し 言っておられるようなラインに溶接
ブレーキアームのクリアランスも考えてっと

で、マフラーステーなんですがカーカー様
2ミリの鉄板一丁
それに合わせますかと 2ミリの鉄板を切って、合わせているのがこの写真

その前に 中古マフラー フランジがない!!
ノーマルも付かない!!
ノーマルを少し加工して取り付けました
なにかと 面倒かけてくれますよ

マフラーを車体から外して本溶接の時
一抹の不安が頭をよぎります
「ここが割れたら マフラーの付け根 ヘッドのスタッドが折れるやろ?
 1 4番ならいいですがね
 2 3番が折れると 最悪 エンジン下ろさなアカンな
 んーー
 でもな カーカーさん この厚みで作ってるしな
 いや いつものように オーバー強度
 こっちの方が 今日はよく眠れるかもな
 オーナー 怖いおっちゃんやし
 いや 怖くなくてもするけどな
 んーーー」

ってな事を悩みながらも手は動き もう一枚プレートを作って引っ付けました
これで上等でしょう!!

で、これを見ながら
「これで折れへんやろ
 でもな このプレートとプレートの間
 塗料入りきらんやろ
 錆びるで ここ
 えーか しゃーないか
 いや アカンで
 イヤイヤ そもそも中古のガサガサのマフラーやで
 おい 俺!! そんなんでえーんか!!」

ってな事を考えながらも手は動き プレート間を埋めるプレート
切り出して溶接 
見事にボックス状になり塗装がいきわたるように。
で次に
「これでえーわいな
 でもなここが強くなって 次 どこが折れる?
 ボルト穴周辺 弱いやろ
 ここが折れたら実も蓋もないで
 もーえーやんか
 そもそも このガサガサマフラーにどこまでするねん」
なんて事を思いながらも ボルト穴周辺
もう一枚 切り出して 2枚重ね

結局 2ミリ厚で行こうと思っていたマフラーステー
両サイド蓋をして 穴部分は2枚重ね
で、スムージングをして やりすぎやん!!ってなステーが出来上がりました

オーナー様が言ってました
「金が出来て ちゃんとえーマフラー買うから これまでこれで行くで!!」

もうここまでしましたから
当分はこの努力を無駄にしないでーー!!

セル ちゃんと回るか確認しとこっと
・・・・
まわりません
モーターをばらし 見てみると磁力がゼロ
そーですか

ヤフーで2000円で中古を買って バラしてみると
磁力ゼロ

なんですとー!!
色々調べるとね このモーター 磁力が弱くなりやすいみたいです
で、さらに調べると カワサキ純正のこのモーターが強い!!
そして モーターの力も強い!!
さらにポン付け
さらにさらに上のカバーも問題なく付く

セルが回らない
ツーリング中になると もううっとおしすぎるので、これで安心して乗れますよ

カワサキは電気系が弱い
よく聞きますが、ホンダもスズキも弱い車種 ありますよ
ヤマハはあんまりそんな経験ないですけどね
ただ、カワサキ君 アースがとってもしょぼい
ちょろっと生えてるアースがちょっとでも腐ろうものなら たちまち火が飛ばなくなったりしますので
ここはアーシング
一番電気を使うヘッドライトにかませれば安心ですよ
青いのがそうです

ヘッドライト部からのびたアーシングの線は一端ヘッドカバーに落とします
それからバッテリーのマイナス端子へ。

以前 とあるパーツメーカーのおっちゃんに聞いたお話
アーシング このようなアース不良を想定しての施工と
眉唾の 馬力アップ 燃費向上 ってな効果
ありますが 当店は前者の効果しかほぼ信じておりません
でね そのパーツメーカー アーシングをキット販売しておりましたので 聞いてみました
ほんまに馬力アップとか する?
する!!と断言はしませんでしたが
貴重な知識を得ました

例えばね シリンダー
この中をごっつい速度でピストンが上下するんです
で、筒の中をなにやらごそごそ動かれますと そこにはへんてこな電気が生まれたりします
静電気的なね
それが、点火なり CDIユニットなり ラジオなりに悪影響が少なからずあると
で、そのわけのわからない電気を安定させるためにアーシング
するわけですよ

で、点火に悪影響を及ぼすものを殺す
原理で言えばね 馬力アップ 燃費アップに繋がると

そーですか

で、その一番効果のあるアーシング方法
クランクケースからシリンダーに落とし、そこからヘッド、ヘッドカバー
それぞれに落として バッテリーに戻すのが一番グッドな方法のようです
ただね 見た目にしつこいです

さらに 筒の中をごそごそするパーツ
これに当てはまるのはシリンダーのみならず
マフラー
これまた筒の中をエライ勢いで排気が流れるわけで
マフラーにもアーシング
すればもっと良いらしいです

もうそこまで来ればライダーにもアーシングしたら?
そんな気もしますが まあ知識としてね
知っておいて無駄にはなりませんよ

で、ゼット君は完成間近になってもまだごね倒します
オーナー様の体型で合わせたステップとシフトペグ
これにサイドスタンドをたたむと干渉しよる

もーー

と言うわけで、スタンドを途中で切って 角度をつけて溶接して 
さらに角度をつけたところでポキってな事にならないように十二分の補強

しかし そこまでしてもペグと重なる部分にシフトアップ時には足が入らない
という事でペグを延長

どこまでも苦しめてくれるのがゼット君

ペグの延長はステンレスでカラーを作りました
見た目に凝った感を出すためにスリットも入れて バフして完成

スタンドを立てるとこんな感じ
で、大方出来上がったので車検にゴー
大変でしたが見事合格
日本で初めての登録
という事で 新車扱いです
3年車検
ちょっと高かった・・・

帰ってきて、届いたパーツを組んでいきます
PMCのダイナコイルキット
これがまた高い
早速 取り付けよう 
お 合いませんか
どうやらポン付けではない様子
ステー 作りますか

左右ともタンクを邪魔しない位置にセットできました

で、こんなユニットも付いております
シート下のそこらへんにタイラップ固定
では なんだかね 味気がないので

あなた様がごそごそ動いたりしないように 専用ホルダーを作りますか

インナーフェンダーにしっかりボルトで固定して

セット!!
この斜め具合がね ダイヤルをいらうのにグッドなやりやすさ
それを狙っての位置です

「ワールドワイドウェブに顔 載ってもいいですか?」
「えーよ」
というわけで オーナー様と新愛機の2ショットです

数台所有する中での一番のお気に入り ZRX1100改
これに乗って参上しました オーナー様
これまた ごっつい部分から細部にわたるまでカスタムしてます

点火を変えたことにより、ポイントの消耗して当たり前の部品から無接点方式
これで安心して乗れますね
さらに プラグコードはテイラー
これまたコードとキャップ間の不具合の出にくいコードで 安心
「プラグコード 黒にしましょーよ」
「うるさいわい!!俺のバイクじゃ!!俺が決めるワイ!!」
「はい すいません」
と赤になりました

さらに苦労して作ったカチあげショート管
「なんか殺風景やな エンブレム 注文しとけ!!」
「はいいーー」
付けて見るとね 確かにカッチョ良くなりました

で、その前に写るのは2−3万するブーツ
この日 店に転がしている電源の入った半田ごてをこのブーツをはくオーナー様
知らずに踏んづけ、見事 底のラバーが溶けてパーになっておりました

半田ごて
床に置いておくのは危険です

と、完成したかのようなゼット君
一応 測っとこかと 充電電圧を最後にチェック

あんなに元気だったミスターボルトがふにゃふにゃふにゃ太郎になっております

あ そう
車検とか行ってる間に死んだん・・・

やっぱり一筋縄ではいきません ゼット君

充電はダイナモ付近の配線が硬化し保護ビニールが剥け リークの模様
そーですか。。
まあ そこを直して安く上がりました
良かった良かった
で、その部分からはオイル漏れ
ここがねZ君 よく漏れるそうでPMCでもそのゴム部分だけパーツで売ってます
こんな旧車の部品がなんなく安く手に入るアフターパーツメーカー様様ですよ
で、充電電圧の数字は確保したものの
そんな事を調べておりますと、レギュレーター レクチファイヤー
これまたよく壊れると
それをGPZのレギュレーターレクチファイヤーに交換すれば安心ですよと

悩んだ挙句 店に転がっているスティード400のレギュレーター
いっぺん付けて見たろ

お えー電圧やないかい
ライトをつけてブレーキランプをつけても14V?
これ いけるやん
安定度抜群やん
と、こちらにセットしましたのがこの画像

で、さらに オーナー様
「ピンゲル 付けろや!!ボケ!!殺すぞ!!われ!!」
はいいーーー
と、付けましたのがこのデュアルホースタイプ!!
これでね
なんか 薄ない? コックからのガソリン 足りてる?
ってな不安を解消し、さらにさらに
つまみの軽い事ったらないですよ
ノーマル 指痛くなるほど硬いんで・・・

FCR様とピンゲル様
これで新車の原付くらいは買えます

完成かと思いきや
オーナー様
「お前!!テールはLEDやろーが!!絞め殺すぞ!!」
やめてーー

というわけで、LED化!!
綺麗 省エネ 明るい
そして 絞め殺されない

で、納車してから少しして
「ツーリング 行くど いかな殺すど!!」
「僕 愛機の整備が・・・」
「やれや!!」
「仕事が詰まってて 出来ません」
「ほな俺のバイク 貸したろ!!」
「いや それは・・・」
「死ぬ?」
「行きます!!」
と、ZX−14(写真の白いヤツ)を借りて行って参りました 鳥取 大山

大山スカイラインの 鬼女台展望台というなんとも嫁のようなネーミング
そこからの景色
ひときわ高い山を指して
「あれが大山かー」
「どうもちゃうらしいで」
この高い山の正体は?
知りません

道中 サイドカバーが外れて サービスエリアで針金巻いたり 修復するもまた外れるサイドカバー
エアクリボックス外すと 風が入って中から押し広げるんですかね
「もー外しとくワイ!!」と こんな感じ

のみならず白煙吐いてる
ピストンWPCして
リング新品
シリンダー内径 基準値内を確認

それでなんで 白煙吐くん?

道中 オイルを足しながら 帰ったら見てみよっと

そんなZ君

とはいえ 物凄い加速と安定感
ハイカム FCR 両足換装 フレーム補強 ダイナ
その集大成です

さっきの大山だかなんだか知りませんが それをバックに撮るZ君
スクリーンの裏側には オーナー様の子供と孫の名前が。

そー言えば 今回の4台
全部 カワサキです

サービスエリアのスタンドでは
「ちょっと写真撮っていいですか」
と声をかけられるZ君

やっぱりね
あんまり見ませんからね Z1Rってのは

サイドカバーが外れても 白煙噴いても
ご満悦のオーナー様
帰ったらまたしっかり見ますから
殺さんとってーーん

と、楽しいツーリングを無事終えました
道間違ったり 集中豪雨に合うも
たっぷりZ君を堪能したオーナー様

次回はサイドカバーも外れない!!
白煙も噴かない!!
安心ツーリングにしますよってに

で、帰ってきて エンジン 開けました
結果
シリンダーには 少しばかりの傷
Zに詳しいバイク屋 あちこち聞くとね おそらくは 慣らし不足!!
そーですか 侮っておりました Z君
そして 買いかぶっておりました WPC
さらに これは直接的な原因ではないのかもしれませんが
なんだか バルブステムシールのキュッとなる圧力が弱い気がする
セットもんのガスケットキットに付属するステムシールを使いましたが
やっぱり純正に代えよっと
さらにさらに ヘッドとバルブガイドの間にリークはないのかい?
もしそうなら なんぼやっても またエンジン 開けなアカンやん
というわけで レッドチェックってなもんを実施

写真の彼は 近頃 頻繁に手伝いに来てくれる17歳
彼の目的は僕には計り知ることが出来ません

というわけで レッドチェックではヘッドは大丈夫そうなので
ワイセコボアアップ
バルブステムシール 純正交換
今回のメニューはこれで決定!!

アカンかったらまた開けるワイ!!

煌びやかに光るワイセコ
ボアなんざちょっと上がった所で体感は出来ません
でもね そのついでにハイコンプになってたりするもんですから
これの効果のほうがでかいんじゃーないですか?
そのせいでセルの回りが悪くなるかも・・なんですがね
この前に強化セルモーター 入れてますから!!

で、パッと組むつもりが あれ?Oリングないやん
注文
よし!!組むど!!
あれ?テンショナーのパッキン どっかいきよった
注文

というわけで作業よりも部品待ちが長くなったZ君
ついに完成!!

痺れを切らしたオーナー様
やっと乗れる日がやって来ました
部品の管理能力は 店を綺麗に保つ掃除能力に比例します
著しく低い僕です

この据わった目でね いつも睨まれるんですよ
「はよせな 殺すど」
そんな光線を発射してます

で、「なんかカウルとフロントフェンダーの隙間が気になるんじゃい!!カワサキプレートでも付けとけや!!殺すど!!」
という注文を受け取り付けたプレート
これがね 見た目ではわかりませんが大変だったんですよ
物がプラスチックなのでつけたままホルダーを溶接したり 加工できませんから。
外して点付け 狂ってる ばらす ずらす 溶接 ちょっと狂ってる ばらす ずらす 溶接
この繰り返し・・・
そんな苦労をオーナー様は知る由もありません

睨むだけ・・・

で、慣らし運転の日々が始まります

で、少ししてから
エンジン不動・・・

次はなんですか!!
調べてみるとね 圧縮がない!!
最悪やん!!

ヘッドをばらすとカムチェーンのタイミングが狂ってる
それがゆえに バルブがピストンと激突?
なんで?
もしかして・・・
カムチェーン 伸びきって?

さらにばらす
で、仕入れた強化カムチェーンと比べると

こんなに伸びてるやん!!
ただね 今回 オートテンショナーに変えたんですよ
で、このテンショナー 押し幅がノーマルに比べるとチト少ない
これくらい伸びてても ノーマルならいけたのかもしれません

とか ゆーてもしゃーないですから
今回はこの強化カムチェーン!!
イッチョほりこんだるワイ!!

で、何が強化やねん
見てみると横のプレートがチト 分厚い
確かに強化や

ついでにアチコチ点検もしときますか
別に他に悪い所はなし!!
オイルストーンやり直して
組むかね って時にオーナーが
「おい コラ もーついでじゃい!!
 クランクシャフト オーバーホールしろ!! 殺すど!!」
「いや せんでもえーんちゃいます?」
「するゆーたら するんじゃい!!沈めるど!!」
というわけで、その筋では超有名内燃機屋さん
井上ボーリングへと旅立ちました

帰ってきたクランク君
ピカピカやん

元々 それ程悪いクランクではなかったので、動きの違いはわかりませんが
まあ 気持ちのいいモンですよ
芯まで出てると来た これが

クランク君の帰りを待つ間に綺麗に洗ってオイルストーンして
待っていたケースに組み込み
カムチェーンも強化され
ミッションのベアリングもところどころ新調して

もーゆー事ないやろう!!

で、このエンジン
シリンダーとヘッドが同じスタッドで留まります
と言う事は、先にヘッドも仕上げておかないとね

当店はオイルストーンしても 新品ガスケットを使っても 
液体ガスケットでガスケットをサンドしますから
一気にヘッドまで組まなければ、もたもたやってると密着するまでに乾いてしまいます

で、バルブも一本曲がっていたのをこの際 全部新調しよう!!
というわけで新品バルブをまたまた鏡面加工
なんですが、今回は新品なので、鏡面までしません

だとか色々やりましたが、一応完成!!
エンジンをかけてみると まあ前とそんなに変わりませんが
エンジンノイズはチト 静かにはなりましたか?
アイドリングの振動も減りましたか?

クランクの芯出しまでやったのでね
そう思いたい!!

もう これでゆー事ないでしょう
これでダメなら、あとは乗り方しかございません
で、この撮影の次の日
500キロツーリングに行ってきました

慣らし大事!! との僕の言葉をしっかり守って?乗っておられましたよ

そんなに長いツーリングに出ても ブレーキの不満は皆無!!
高価なブレーキも良いですよ
でもね 高年式の純正足回り
これで十分ですよ
実際ね

で、ボアアップ ハイコンプ ハイカム と来れば 次に気になるのは油温
「油温計くらいつけましょーよ」
「いらんのじゃ!!」
「安いのんでいいですからー」
「油温計は冷やさんやろ?」
「目安です」
「でも冷やさんやろ?
 ほな 冷やすもんつける方が早いやないか!!
 殺すど!!」

と、オイルクーラーのみならず サーモ君まで新調
一体油温がどれくらいかわかりませんが 真夏の500キロ
トラブルなしに走りましたから これでヨシ
なんでしょう

これが13段 オイルクーラー様
ちょっと工夫しないとエキパイにホースが干渉して
オイルヒーター化してしまいます

ボルトオンですが もーちょっとクリアランス 欲しかったよ・・・

フォークにギリギリ当たらないタンク
これが実は一番大変だったのかもしれませんよ



というわけで、長い長いカスタムもそろそろ終わりそうですが
まだ、
「スタビ いるんちゃうんかい!!」
「メーターも マシなん付けろや!!」

今後はチョロチョロッと気になるところだけを改善されていくんでしょう

慣れたとはいえ もう2度とZのエンジンは触りません