ある日 お客様からお電話
初めてのお客様でしたが、
「バイクが動かないから取りに来てくれ」と

修理の引取りですかー と行くとね
そこにはCBX250RS
昔よく触ったバイクですが
「ほな フルカスタムで!!」

あ そーですか
修理のつもりが フルカスタム

頑張ってまいりましょう!!

まずはタイヤ
これがないとアチコチのクリアランスがわからないのでカスタムが進みません
定番コッカーを装着!!
なんですが、これが少し苦労しました

っつーのも リアタイヤ 背が高すぎてスイングアームの股の部分に干渉
予想はしてたんですけどねー
というわけで、干渉部分をカット
で、強度を保つための溶接
これで晴れて 問題なくコッカー仕様になりました

タイヤがOKとなれば 次はフレーム加工に入ります
SR同様 サスの上側マウントを新設して どこまでも車高を下げていきます

見事一直線

同時進行のカスタムはなかなか進みませんので お次の依頼のこちらを進めてまいります
オーナー様がチョイスしたのはマスタングタンク
そのままではフィットしないので干渉部分をカット!!
で、載せてみて 「こんなんでいいですか?」 とメール

すんなりOKを頂きまして、裏側を溶接 マウントを製作 ばっちりライン
で、バランスを見るために7センチフォークを突き出しておりましたが こちらもショート加工をして突き出さずとも7センチショートに。
ハンドル ライトをつけて 次はマフラー製作
そこで  ん?

こちら 作業後の画像ですが 元付いていたエキパイ
エンジンオイルを入れるフィラーキャップに当たってるやん!!
ほんで 溶けてるやん!!
さらに こんなもん オイル交換のたびにマフラー はずさなアカンやん!!
というわけで一度前方に曲げを追加しております

こちらがタンク
マウントもコック部分も完成しました

で、インナーサイレンサーが入荷しましたので作っていたエキパイに入れて溶接
インナーサイレンサーは色々試したり作ったりしましたが
このタイプが一番抜けを犠牲にせず消音するように思います

で、そこにこれまた作っていたターンアウト部分を溶接 スムージング
一本モノのマフラーの完成
(ステーはまだですけど)

ステーを作る為でも オーナー様に画像を送る意味でも一度 取り付けます
なかなかいいラインになりました?

ターンアウトの一番大事な点
自分の足が排気で熱くない様に!!
これでクリアーでしょう

お次はリアフェンダー
跳ね上がった形がお好みですので、クラシックのフロントフェンダーを切って流用します
このままではでか過ぎますかね

で、サイドテールを製作します
SR同様 スタイルもそうですが強度!!
これがとっても大事です

でかすぎるリアフェンダーをバランスを見てカットしました
ちょうど良さげです
で、マウントプレートを作って完成!!のはずでしたが・・・

やっぱりねー
フェンダーはプラ もしかして振動でブルブルなって取り付けボルト部分にクラックとか そんな不安が頭をよぎり
裏側にスチールで補強をしました
この手間が割れない
それに大きく繋がるはず

シートベースを鉄板で作りまして お決まりの明和内張りさんへゴー

このバイク セルオンリーですのでモチバッテリーが必要です
専用ケースを作って バンドの引っ掛けも作ってスイングアームに取り付けます

で、サイドカバー
オーナー様の意向で「フィンを入れてくれ」でしたので、作りましたが
この裏にあるレギュレーターとか冷却のための走行風が入りやすそうなダクトとなりました

ウインカーを取り付け ヘッドライトもオーナー様の意向で黄色いレンズ
と言う事でしたが そーいや 在庫にあったなー
ドンピシャでイイ感じになりました

が、メーターはこの位置ではだめなようです

と言う事で、サイドに出すためのステーを溶接
この後、このステーに補強と、ニュートラルランプが入ります

ほとんどの加工が終わりましたので 12月の寒空の下 バラシに入りまして、その後 地獄の水洗いが始まります
まずはエンジン バルブの溜まったカーボン除去と バフを当てて鏡面加工

夢中で洗い ブラスト を済ませて写真はありません
塗装から上がってきたパーツ達を組んで行きます
リムはメタリックムラサキ
ハブ スポークは黒
綺麗にできました

エンジンも出来上がり
洗浄 オイルストーン 塗装 各ガスケット類交換 フィン削り ボルトステンレス化 綺麗になりました 

タンク塗装もオーナー様の意向です
黒ベースにメタリック紫のファイアー
で、ピンストで縁を白くラインを引きます

元従業員の中村ピンスト
大分と上達しました

手垢で汚く見えますが これまた内外ともに綺麗になったセルモーターです

ここまで組めればあとはおりゃりゃー
押し歩きができるまでは早いです
そしてカスタム工程で一番楽しい所です
そして 深夜まで残業が続きます
この日 店を閉めたのは2時・・・

で、次の日 1日かけてその他の細かなパーツ達を付けていきます
あとは配線

ここからがなんとも嫌な作業ですが これに手を抜くと ここまでの作業が曇って見えるってモンで

はれて完成!!
このクラブマンエンジン
どっちかっちゅーと苦手なエンジンです
が!!エンジンパツ一
調子良い!!
スタイルもカラーリングもオーナー様の指示で進めてまいりましたがカッチョいーやんか!!

 

ターンアウトマフラーです
すぱっと切れたのもいいですが、ターンアウト+スラッシュカット
ちょっと口がシャープになってるでしょう?
僕はこれが好きだったりします

結構苦労したサイドカバーです
走行風がブリブリレギュレーターを冷やします
まあ そこまで冷やす必要は無いんでしょうが、カッコはいいでしょう?

今回もパーフェクトのお仕事をしていただいたシート
いつもの明和内張り様のアンコと表皮です

エンジンもオーナー様の指示で真っ黒&フィン削り&ステンレスボルト
ヘッドやサイド等のカバー類はそれ程熱を持たないのでウレタンブラックになってます

メーターは乗車するとなかなか見えにくい
スタイル優先のオーナー様の指示ですが、まあそんなに頻繁に見ないでしょうから。
ウインカーも指示ですがこれがなかなか綺麗に光ります
車検は大きさ的に通らなさそうなので250cc以下にはスタイルにより使い道 多そうですよね

毎度のごとく強度最優先のサイドテールです

黒にマスキングしてメタリック紫フレアー
その後、ピンスト白で縁取ってます
今までは縁もマスキングでやってましたが、ピンストってのがいいでしょう?


というわけでかなーり遅くなりましたが一応完成
子供が2人もいるとね 各々病気になりよる
で、入院とかしよる
仕事がーーー!!
とか言い訳はなしにして、もっとスピード 上げないとね
こうしている今も 待っていただいているオーナー様が多くいたります・・・

後日 オーナー様が引き取りに来てくれました
本当は先週の予定でしたが、雪 積もってる
「危ないしやめとけば?」
「そうします」

で、一週間後の本日 天気予報はまた積雪
なんて運の悪い人なんだ
と思っておりますと、ゆーほど雪 降れへんやん
日頃の行いっすねー

このバイク 彼のお兄さんから貰った思い入れのある車体だそうで
どうしてもこの車体をカスタムしたかったんだそうです

第二の人生を弟の手によって与えられたCBX君
にーちゃんの時よりガラッと姿は変わってしまいましたが 元気に走り回ってくださいよ